2016年11月5日土曜日

吾輩は自称「VAIOのアンバサダー」である。

今回はVAIOの話です。

僕は自宅と会社でVAIO Zのクラムシェルタイプをそれぞれ使い、VAIOをこよなく愛する自称「VAIOのアンバサダー」です。愛するが故に心から応援していますし、時々厳しいことも言います。

さて、VAIOの新しいCMがYouTubeで流れています。


この「圧倒的なタフネス篇」のほかに「どこでも“最適” オンライン篇」、「VAIO 静寂キーボード篇」と合計3本の動画CMがあるようです。

主演は映画「シン・ゴジラ」で尾頭 (おがしら) ヒロミ役を名演した市川実日子さん。旬の俳優で、シン・ゴジラのモメンタムに乗った良い人選だと思います。

参考までに、togetterより。
VAIOの新CMにシン・ゴジラの尾頭さん!?どう見ても…だけど微妙にキャラ違うとの意見も

CMのクオリティも、SONY時代のVAIOのCMとはテイストが大きく変わった前回の手塚部長 (手塚とおるさんが主演) のCMと同様、製品の価値をストレートに訴求していて良いと思います。

ただ個人的にどうかなと思う点があります。まずは上に挙げた「圧倒的なタフネス篇」。

「アジェンダ」、「コンセンサス」、「オポチュニティ」と、日本マイクロソフト社員の多くが日常会話で自然に使っているルー大柴語で、ついニヤリとしてしまいます。

で、13~15秒の時点で机に置いてあるノートPCをお尻で踏んでしまい、ノートPCの天板にひびが入りますが、このノートPC、おそらくそれなりにPCの知識があるビジネスマンから見たら、堅牢性ではピカ一のLet's noteに見えてしまうのですよね。

VAIOS13はビジネス向けPCなので、同じくビジネス向けにターゲットを絞っているLet's noteを狙って仕掛けているのだと思われますが、相手がいささか悪いような気がします。

というのも、Let's noteはもう何年もかけて堅牢性をブランディングしてきたわけで、そう簡単に崩せる相手ではないと思うのです。

そしてこれは個人的な想いになりますが、VAIOにはMacを仮想敵国として戦って欲しいのです。とはいえ、一般的な大企業のオフィスにMacが入っていることはないので、結局はWindows PC同士のシェアの奪い合いになってしまうのでしょう。


そしてもう1つ気になったのがこちら。16秒が経過したところで、「Wait. She is not VAIO (よせ、彼女はVAIOじゃない。」と日本人の男性が言っていますが、普通の英会話だと「Wait. It's not VAIO.」ではないでしょうか。もしくは、「She's not using VAIO.」とか。

推察するに、彼女自身をやかましいPCに見立てて、あえて「She is not VAIO」と言っていると自分を納得させています。

CMの話はここまでにしましょう。

先月27日にMacBook Proの新製品が発表されました。既に発売も始まっています。


私はWindowsをこよなく愛するWindows PCユーザーですが、中立的な視点でデバイスとして見るととても良くできていると感心します。

500ニットとPC史上最高クラスの輝度で、DCI-P3の色域をカバーする美しいディスプレイ、そしてWindows PCの一歩先を言っている感圧式タッチトラックパッドと、以前から定評のある気持ちの良い打鍵感のキーボード。

なにより、Windows PCのWindows Helloよろしく、iPhoneにも搭載されている指紋認証のTouch IDを搭載してきました。スマホでは当たり前の機能ですが、これに慣れてしまうとパスワードはおろかPIN入力をするのもばかばかしくなってきます。

インターフェースがThunderbolt 3のみになったのは賛否両論ありますが、短期的にはともかく、長期的に見たら正しい選択でしょう。ただSDカードスロット削除は驚きました。

ちなみに、今回MacBook Airの発表はありませんでしたが、大安売りが始まっていることを考えると販売終了でしょう。

今後MacBook Airの11インチ、13インチモデルは、12インチのMacBookと12.9インチのiPad Proに取って代わられると思いますし、MacBook Airユーザー (中でもスタバでドヤ顔をしているユーザー) がやっていることと言えば情報消費のみ (Webブラウズ、SNS) で、それはもはやOS Xでなければいけない必要はないからです。

価格的には148,000円からですが、これはスペックを考えたら十分安いですから、きっと売れるでしょう。唯一新型MacBook Proに対して言うのならば、1.3kgを超える重さで「ポータビリティ」を語ってくれるなよということぐらいです。

話をVAIOに戻して、VAIOのポートフォリオでMacBook Proと正面からぶつかるのは、私の持っているVAIO Zのクラムシェルモデルになるでしょう。


これはVAIOさんのWebから拝借したZのポジショニングです。対Macで考えると、モビリティに特化した12インチのMacBookと、パフォーマンスに特化した13インチのMacBook Proの中間に位置していると思います。

簡単に比較表を作ってみました。正しく比較できるようなるべくスペックは合わせています。


VAIO Zが今キャッシュバックキャンペーンをやっていますが、それでも新MacBook Proが安い! MacBook Proには23,800円かかるAppleCareが入っていないので、3年保証のVAIOがやや不利に見えますが、同スペックなら今やMacの方が安いこともある、これが現実なのです。

とはいえ基本スペックはVAIOも見劣りしないです。バッテリー駆動時間もそうですし、特に200gの重量の差は、実際に持ち歩いてもらうとわかりますが、非常に大きいです。

しかしWindowsノートPCのフラッグシップであるべきVAIO Zには、現状に決して甘んじて欲しくないものです。

もっとも去年2月に出たばかりなので、そのフラッグシップモデルをたった1年でモデルチェンジしろとはブランディングの観点でも、ROIの視点でも言いづらいです。また、第7世代のCoreプロセッサー (Kaby Lake) はGPUの動画再生支援機能の強化とクロック向上以外はあまり大きな性能向上がなさそうなので、CPUを載せかえる意義もあまり見いだせず、難しい時期ですね。

僕がもしVAIO Zのプロデューサーだとしたらどうするでしょう。1つはKaby Lakeをすっ飛ばして、2017年は現行モデルで売りつつ、第8世代Coreプロセッサー (Cannonlake) まで待つ。もう1つは現行モデルのフレームやパーツをなるべく使いまわして部分的にマイナーチェンジし、2017年の春をターゲットに出すかのどちらかでしょうが、たぶん前者を選択しそうです。

いずれにしても、ビジネスモバイルの最高峰という今のポジショニングを踏襲するのは良いとして、プラスアルファでMacBook Proに取られているクリエーター層にもアピールできる製品になって欲しいです。そのためにはAMDやNVIDIAのdGPUを絶対に搭載して欲しいですね。

以下がToDoリスト。
  1. クアッドコアCPUの搭載 (噂されているKaby Lake-Uの最新モデル?)
  2. dGPU (できればGTX 1050Mクラス) の搭載
  3. メモリー32GBを選択できるように
  4. Windows Hello (指紋認証) 対応
  5. ディスプレイの品質向上 (10bit、DCI-P3/Adobe RGB)
  6. HDMI 2.0ポートの搭載
  7. SDカードスロットのUHS-II対応
  8. Thunderbolt 3ポートの搭載 (※1ポートもあれば十分?)
  9. ヘッドホン出力の音質向上 (ハイレゾ対応で)
  10. 純正アクセサリーの拡充
  11. LTEモデルのラインナップ追加
  12. 15インチディスプレイモデルのラインナップ追加
  13. 重さ1.10kg未満へ
対象ユーザーはよく海外出張をするようなビジネスエグゼクティブや、場所を問わずフレキシブルに働くセールス・マーケティング担当をはじめ、クリエイティブ層では主にフォトクリエーターやWebディレクターといったところでしょうか。

たとえばフリーアドレスのオフィスで、ノートPC + 拡張ディスプレイ (UHD/WQHD) のデュアルディスプレイ環境を構築して仕事をしているユーザーに最適なノートPCを。

言うは易しですが、こよなくVAIOを愛するいちユーザーとしては、次なるモンスターの登場に期待するや切であります。

それと、そろそろVAIO印のデスクトップPCも見てみたいです。可能であればVAIO印のゲーミングPCもですね。次回機会があればゲーミングPCについても書いてみます。

0 件のコメント:

コメントを投稿